返信先: 入院:Field Hospitalの入院想定、早期退院への工夫

#6796
admin
キーマスター

まずわれわれの経験で占床率が95%にもなったことがなく(戦傷外科は別)、ベッドが足りなくなりそうとなったことはありません。
minor surgeryはそもそも入院しない。自宅が壊れて行き場がない、当日帰る手段がないなどの理由でごく短期の社会的入院はあり得ますが。
従って主な入院の適応は、体幹部の外傷で手術をするケース(まれ)、牽引、切断、創外固定、物理的に外来に通って来れない人でしばらく包交が必要な人、脊損、入院が必要な内科疾患(肺炎、こどもの下痢)、急性腹症、産科(分娩、帝王切開)
なので、フィールドホスピタル全体で入院期間というのは想定していませんが、それぞれの個別の入院期間は、
体幹部外傷:後送病院あれば数日から1週間だが、通常自施設でみること多し。この場合は数週間
牽引:子供で1ヶ月、おとなだと2ヶ月あるいはそれ以上
創外固定:早期退院させる考えと、はずすまで入院させておくという2つの考え方あり、前者なら数日、後者なら最低1ヶ月(リハビリを考えるともう少し長くなる)。
切断:1-2ヶ月
物理的に外来に通って来れない人でしばらく包交が必要な人:1-2週間
脊損:リハビリ込みで1ヶ月
入院が必要な内科疾患(肺炎、こどもの下痢):数日から1週間
急性腹症:手術したなら(アッぺやかんとんヘルニア)1週間
分娩:24時間
帝王切開:2-3日(このあたりは現地の医療機関がどのくらいで退院させているかに合わせる)
注:戦傷外科の外傷は種々の理由で災害時よりもっと長くなります。

ですので、ハイチ地震で平均1.4日というのはどういうcontextだったのか?というのが率直な感想で、われわれの経験でそんなに短いturn overは経験したことがなく、1日で帰れるようなのは入院させずにたいてい外来で帰すと思われます。
最低4ヶ月という活動期間も上記入院期間を想定したものです。(実際の過去の展開例では4-12ヶ月)

早期退院の工夫は、本研修でも行った早期リハビリ以外はとくにありません。