返信先: 輸血:輸血後GVHDの予防策(白血球除去フィルター)

#6803
admin
キーマスター

結論から申しますと、白血球除去フィルターの使用は検討したことがありません。
使用するとすれば供血者からの採血時ですが、過去の赤十字の災害、紛争いずれのフィールドホスピタルでも資機材には入っていません。
その理由は、以下が考えられます。
1. 現地での平時の医療で使用されていない
2. 白血球除去フィルター付の採取用バッグが高額であること、かつ現地での入手が困難
3. 過去にGVHDを一度も経験したことがない(日本人よりもヘテロな集団なので確率が少ないからか)

ただし、EMTのフレームワークの導入で海外からの救援の概念のパラダイムシフトが起こっており(つまりこれまでは現地の医療水準を超えないというのがコンセンサスであったが、WHO-EMTによって、最低基準が必ずしもそうでなくなってきており、医療の質の担保に関して厳しくなってきている)今後検討しなければならなくなるかもしれません。

このご質問を受けて、日赤が導入した場合、具体的にどうなるかを少し考えてみました。
日赤としては、現在はフィルターなしの採血バッグを、大阪赤十字病院の輸血部で院内使用分とローテーションしてストックしている(400mL×20本)ので保管にお金がかかっていませんが、フィルター付は高額(価格はフィルターなしの約5倍)かつ病院では使っていないので、ストックローテーションができない、通常フィルター付は病院には販売していないはず(たしか血液センターしか購入できない)といった問題が生じます。本当に導入するなら大阪の血液センターとストックローテーションができるよう協定を結ぶ必要がありそうです。